ちっちゃなプライドと大きな壁
有本 博英 矯正歯科医
2013.04.08
こんにちは、有本博英です。
僕が唯一楽しみにしているテレビ番組、探偵ナイトスクープ。
4月5日は18才の少年が、物心ついたときからお父さんがお母さんにしゃべった事を見た事がない、どうしてなのか調べてほしいという依頼。調べると、2人の姉も同じという事で、約23年間お父さんはお母さんに言葉をかけていないという。
実際、食事で顔を合わせて、お母さんがお父さんに話しかけても、お父さんは目も合わさず、声も出さず。会社に電話をしたら普通に出るけれど、電話の相手がお母さんとわかると、そこからはいっさいだんまり。
竹山探偵がなんで口をきかないのかきいたところ、
「子供が生まれて、お母さんが子供にかかりきりになり、自分の方を向いてくれないので、『スネた。』」
・・・
・・・
・・・アホやなぁ。
ほんのちょっとした事で、箱に入ってしまったお父さん。箱から出ようにも引っ込みがつかなくなり、23年間こもり続けた誇り高きお父さん。でもきっと、お母さんの事が大好きで、しゃべれるものならしゃべりたいというお父さん。
うん、ちょっとわかる気がする(苦笑)。男ってこれだけちっちゃなプライドが大事なアホやねん。
再び話しかけるために、若き日の思い出の奈良公園へ出かけたお父さんは、そこで待っていたお母さんと2人きりになりますが、そこで横に座ったり立ち上がったり、結局30分間話しかける事が出来ず、逡巡したあげくにとうとう小さい声でボソボソとですが話しかける事に成功するのです。
『なんか・・・・随分久しぶりやな・・・・・・。 こんな・・、二人になるのは・・・・・・・・。 これからは・・・少しは、しゃべるようにするから・・・・。』
お父さんが23年間自分が固めてきたちっちゃなプライドを崩して、新しい自分に変わった瞬間でした(涙)。もちろん西田局長も他の探偵もみんな号泣。良かった良かった。