人生には3つの坂、3つの袋だけではありません。
有本 博英 矯正歯科医
2017.03.05
こんにちは、有本博英です。
イースマイルの元スタッフのなったんが結婚して、鳥取で今日結婚式を挙げましたよ❤️
なったんおめでとう!!末長くお幸せに!
ところで結婚式で鉄板のスピーチに、人生には3つの坂が、、とか、人生には3つの袋が、、というのがありますが、今日は人生には3つの穴があるという話をします。
はい、もちろん私は歯科医ですので、人生における歯の健康の落とし穴です。
それは、歯の穴・噛み合わせの穴・骨の穴です。
歯の穴というのは虫歯のこと。これは乳歯から永久歯になる頃までが最も危険。エナメル質がまだ幼若で、酸に犯されやすい。ですのでこの時期にしっかりと歯磨き(歯ブラシ+フロス)習慣やフッ化物塗布などで予防をし、正しい食事習慣を身につけることが大切です。
噛み合わせの穴というのは不正咬合のこと。乳歯列から混合歯列・永久歯列へと変化していく過程で不正咬合が成立します。そうすると不安定で不均衡な噛み合わせになり、次の穴である骨の穴ができやすくなってしまいます。
さて、その骨の穴というのは歯周病のこと。日本人の8割が何らかの歯周病を持っていると言われますが、大人になってからは歯を支える骨を溶かす歯周病に陥るリスクが高くなります。
これら3つの落とし穴はそれぞれ相互に関係します。
歯の穴すなわち虫歯があるようでは乳歯から永久歯への交換がうまくいかず、噛み合わせの穴があいて不正咬合になってしまいます。噛み合わせに穴があいていると、例えば八重歯などでは歯磨きにそもそも限界があり、歯周病菌が繁殖しやすいですし、噛んだ時の力のバランスが悪いので局所に力が蓄積し、骨の穴すなわち歯周病になってしまいます。
実際、80歳で20本以上歯が残っている方に、重度の叢生(八重歯)・反対咬合・開咬の人はいなかったという報告があります。そう言えば健康的なおじいちゃんおばあちゃんで、八重歯の人っていませんよね?
茂木悦子ら. 8020達成者の歯列・咬合の観察–東京都文京区歯科医師会提供の資料より. 日本歯科医師会雑誌 52(5), 15-22, 1999-08
ですからこれらの穴埋めは3つ全てきちんとするのがちゃんとした歯科治療です。図で言えば、レッドゾーンからブルーゾーンへ動かしてやるのが本来の歯科治療であり、ここは歯科医師の仕事。そのあとはブルーゾーンにい続けられるようにメンテナンスを行いますがこれが歯科衛生士の仕事。
この3つの落とし穴、踏まないように、踏んじゃったらしっかり穴埋めするようにして、末長く幸せに生きたいものです。
ではでは。