歯磨き粉 洗口剤 の選び方
松尾 すず 歯科衛生士
2020.08.24
歯科衛生士の松尾です。今回は意外と知らない 歯磨き粉 と 洗口剤 の選び方について説明します。
私は歯磨き粉の成分については知っていますが、 洗口剤 と 液体歯磨きの違いは知りませんでした。(この違いについては後ほど説明します)
調べるきっかけになったのは、コロナウイルス対策です。
これについて動画もありますのでよかったら見てください。動画ではオススメの商品も紹介しています。
歯磨き粉 の選び方
歯磨き粉 の機能としては大きく分けて4つあり、それのために下記の成分が入っています。
- 虫歯予防:フッ化ナトリウム
- 歯を白くする効果:研磨剤(無水ケイ酸、炭酸カルシウム、リン酸水素ナトリウム)
- 知覚過敏対策:硝酸カリウム
- トリートメント効果:ハイドロキシアパタイト、リカルデント
それぞれの目的にあった成分が入っている商品を選んでください。
では、液体歯磨き…
上記の役割はありません。
でも世の中には、液体歯磨き も 洗口剤 も売られています。そして入っている成分も似ています。
その違いは何かと思い調べましたが調べても使い方の違いしか分からなかったので、リステリンを販売しているジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社さんに電話しました。
その回答は、”使い方の違いのみですが、液体歯磨きを洗口剤として使用しても良い”とのことでした。
つまり、液体歯磨きも洗口剤も後から使用する+αのケアグッズということです。
洗口剤の選び方
洗口剤に含まれる成分は下記の成分です。殺菌効果があることから、虫歯予防やプラーク抑制、歯肉炎抑制という表現になっています。※洗口剤は歯磨きの代わりにはなりませんので、歯磨きとフロスをした後に使ってください。
- ウイルス不活化:アルコール、エッセンシャルオイル(チモール,L-メントール,1.8-シネオール,サリチル酸メチル)
- 殺菌効果:イソプロピルメチルフェノール、グルコン酸クロルヘキシジン
アルコールが入っていると刺激が強いため、ノンアルコールの商品も販売されています。
で、今回なぜ洗口剤について調べてのかというと
リステリンでインフルエンザウイルスを不活化できるということから、コロナウィルスも不活化できる可能性があると思ったのです。※あくまで推測です。
今まで注目して来なかった洗口剤を購入するために調べると、たくさんの種類がありすぎてどれが良いのかわからない。
結局1番たくさんいろんな成分が入ってそうな”トータルケアゼロプラス”を購入してみました。ゼロは、アルコールなしの意味で、なるべく刺激が少ないものを選びました。
購入後成分表をみてみると、上記に記載しているウイルス不活化の成分が入っていない?!となり、上記のものを成分表に記載している”クールミントゼロ”も購入しました。
ところが調べていると、歯科医師向けのパンフレットには、”トータルケアゼロプラス”にもエッセンシャルオイルを含んでいると記載があるではありませんか!そこで歯科医院向けにリステリンを販売している株式会社松風さんに確認したところ…エッセンシャルオイルを含んでいるとの事でした。リステリンのトータルケアはウイルス不活化の成分も含む総合1位の商品と言うことです。
なぜ、本当は含まれているのに成分表に記載がないのか?それは、おそらく日本の法律的な都合上のものだと思われます。どのような効能を言うならどのような成分が含まれていたら表示しないといけない、ということが日本の法律では事細かに決められており、表示できない部分もあると言うことでしょうか。ちなみに、アメリカで販売されている同じリステリントータルケアゼロプラスの成分表を見ると、補助成分としてエッセンシャルオイルがきちんと記載されています。
今回洗口剤を調べると、奥が深く様々ところに問い合わせをしたりこの情報にたどり着くまで2日間はかかりました。今リステリンについて一番知っているのは私じゃないかな。これから何かを購入する際は成分表を見ようと思います。(成分表に記載できない大人の事情もあるみたいですが)
みなさんも、目的に応じた成分が入っている 歯磨き粉 や洗口剤を使用してください。