インビザラインのこんな時どうする?〜マウスピースの不具合編〜
今西 麻里江 歯科衛生士
2018.11.06
みなさん、こんにちは
衛生士の今西です。
『こんな時どうする?』シリーズ、第3弾。
マウスピースの 不具合 について
さて、今回はマウスピースの 不具合 についてです。
マウスピースの 不具合 って何があるの?と思われた方もいれば、すでに経験された方もいらっしゃるのではないでしょうか。
すでに経験された方、ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
過去に当院であった不具合の例を挙げますと…
- アタッチメントが外れた
- ゴムをかけるボタンが外れた
- 今の自分の歯並びとマウスピースの歯並びの形が違う
- 10枚目をはめようとしたらはまらない。でも試しに11枚目をはめてみるとはまった
- マウスピースをなくした(間違えて捨ててしまった)
などなど、色々なことがありました。。。
アタッチメントやボタンは絶対外れないというわけではありません
インビザラインで治療する際、マウスピースの他に歯を効率的に動かすため、歯の表面にアタッチメントと呼ばれる突起物やゴムをかけるためにつけるボタンをつける事があります。
- これらの装置がマウスピースの付け外しの時や歯みがきをしている時、ご飯を食べている時に取れた
などなど、日常生活の中で何かの拍子に外れてしまうことがあります。
特に、アタッチメントやボタンを設置する部分が詰め物やかぶせ物をしている歯は、人工の歯なので出来る限り外れないように特殊な付け方で付けていますが、天然歯(何も処置をしていない歯)と比べると外れやすいですので、ご了承ください。
もし、外れてしまったら。。。
すぐに通っている矯正歯科にご連絡をお願いします。
外れないようにするためには?
⑴正しい付け外しをすること!!
当院では、インビザラインでの治療開始時、そしてアタッチメント設置時に正しいマウスピース型装置の外し方を指導しています。
あなたの外し方は正しい外し方でしょうか?
⑵しっかり歯みがきをすること!!
『外れる原因が歯みがき!?』そう思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
アタッチメントやボタンはレジンという樹脂で付けています。
これらの周りは磨き残しが残りやすいので、歯みがきが不十分だとレジンが劣化してきて、アタッチメントやボタンが外れてしまうのです。
矯正治療をする上で最も基本的なこと、歯みがきとフロス!!
虫歯を作らないために、装置が外れないようにするために、毎日しっかり歯みがきとフロスをして、お口の中の綺麗をキープしてくださいね!!
。
インビザラインの装置自体の 不具合 の場合とは?
インビザラインの装置自体の 不具合 にも色々な状況があります。
↑マウスピースがすごく浮いていて、フィットしていないのが分かりますよね!
アライナーがはまらない場合
稀に、今までしっかりはまっていた装置なのに、新しいものに交換した時にはまらない、『不良マウスピース』が紛れている可能性もあります。
これに関しては、ご迷惑をおかけして大変申し訳ないのですが、そのはまらない装置をはめずに、1枚戻る or 1枚進めて使っていただくようにお願いしています。
また、その『不良マウスピース』は次回、当院にご来院の際にお持ちいただきますようにお願いしております。
インビザラインを作っている、アライン社に報告するためです。
マウスピース型矯正装置を失く場合
失くしてしまった装置の1枚古いもの or 1枚新しいものをつけるようにしてください。
上記2点に関して、アライナーをはめていないと歯が動いてしまい、再度作り直しになる可能性があります。
また、状況によっては、装置の再作製によって費用がかかる恐れがあります。
アライナーが割れてきた場合
患者さんの歯並びの状況によっては、装置の付け外しの際に、アライナーが割れてくることもあります。
特に、歯並びがガタガタの状態がきつい場合は付け外しが難しいので、余計に割れてくる可能性が高いです。
- 『亀裂が入った程度』▶︎まだ使用することができますので、そのまま使ってください。
- 『完全に割れた』▶︎付けていても意味がありませんので、新しいものをはめてみてください。
いずれの 不具合 においても、何か不具合が当たっらすぐに矯正医に連絡する事です。
当院では、LINE@を行なっておりますので、このような 不具合 が生じた場合、装置がどういう状況なのか、簡単にお写真を送ることもできて、こちらもどのような状況なのかわかりますし、また的確な指示をさせていただけますので、ぜひ利用してください。
『インビザライン』は、米国アラインテクノロジー社が開発したフルデジタルのマウスピース型矯正装置です。日本ではプラスティック素材と口腔内スキャナー『iTero』が認可されていますが、作製されたマウスピース装置自体は海外技工物であるため、薬機法対象外となります。様々なマウスピース型矯正装置の中でも最も症例数が多く、2019年現在全世界で600万症例以上治療されています。