歯の健康・予防歯科

親知らず は抜かないといけないの?

今西 麻里江 歯科衛生士

2018.04.06

             
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みなさん、こんにちは!
衛生士の今西です。

 

 親知らずの詳細

よく患者さんから、
「 親知らずって絶対抜かないといけないんですか?」
という質問をいただきます。

そもそも、 親知らず とはどの歯のことで、いつ頃生えてきて、 親知らず があることによるリスクは、みなさんご存知でしょうか。

 

どの歯のことをいうのか

前から数えて、8番目の歯です。
歯ぐきの中に埋まっている場合が多いです。

 

全部で何本あるのか

上下左右合わせて4本あります。
ただし、人によっては元々歯自体がなかったり(先天性欠如)することにより、本数は異なります。

 

名称

親知らずは別名、第三大臼歯または智歯(ちし)とも呼ばれます。
歯科関係の医療従事者は前から数えて8番目にある歯なので、「8番」と番号で呼んでいます。

 

生える時期

個人差はありますが、10代〜20代前半に生えてきます。

 

 

親知らずが正常に生えてくる確率とリスク

親知らず が正常に生えてくる可能性は、なんと…20%といわれています。
(参考文献:渡部光弘先生、加藤広之先生 第三大臼歯・その存在と意義と功罪−活かし方を中心に)

正常に生えてこないことによるリスク

歯肉の炎症(智歯周囲炎)

歯と歯ぐきの間に歯垢(プラーク)がたまり、歯ぐきが炎症を起こします。
鏡を見て、歯ブラシがきちんと歯に当たっているか確認しながら磨くようにしましょう。

一番厄介なのは、歯が半分骨に埋まり、半分は歯茎から頭を出している状態。

埋もれている歯の周りは袋状になり、そこにバイ菌が入り込むとお掃除することが物理的に無理ですので、抗生剤を服用して炎症を抑えるしかありません。

 

虫歯

歯ブラシが届きにくいので、虫歯になりやすくなります。
普通の歯ブラシとは別に、毛先の小さいワンタフトブラシを使用することもおすすめします。
ワンタフトブラシは、磨きにくい部分にしっかり届きます。

 

歯根吸収

 親知らず生えてくる家庭で手前の歯の歯根に当たると、手前の歯の歯根を吸収することがあります。
(上の歯でも起こることがあります)

 

歯列不正

 親知らず の生えてくる力により、すでに生えている歯が押されて、歯並びが乱れてきます。

 

 

必ずしも絶対抜かないといけないというわけではないですが、 親知らず の状態によっては、上記のリスクに影響しないようであれば抜かなかったり、もう少し様子を見たります。

ちなみに私は、上下左右4本綺麗に生えている自慢の親知らずを持っています。

成長期のお子さんは通常15〜16歳で抜歯をしますが、上記のリスクを伴う場合は、10歳前後で抜歯した方が良い時もあります。

矯正歯科では、定期的にレントゲンを撮って、親知らずの状態をチェックしています。
万が一抜歯が必要な場合は、その症状や患者さんのご希望に合わせて口腔外科に依頼しています。
ご自身の 親知らず がどうなっているのか心配の場合、気軽に相談してくださいね。

 

 

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